バリ島放浪記その6・高木ブー伝説

この日がバリ最終日。
で、書こうと思ったら朝から何をしたか思い出せん！
昼からは確かお土産を買いに回った。
「とにかく痩せるジャムゥ」「ボインジャムゥ」
「チンチン回復ジャムゥ」など
ジャムゥ、アロマオイル、小物のお店に行く。
（ちなみに3番目のジャムゥは未購入）
この店は日本スタッフもいて、かなり企業ナイズドされてた。
「私語厳禁」「パソコンの前にどかっと座るな」
「売り上げナンバー1を目指す」
などの標語がある。
その売り上げに加担してしまったよ。
その後、STUSSYで服を買う。
若い日本人の男が買い物にきてたんだけど関西人だったのね。
それがすごいイヤなヤツで「マケろやー」と言ってる。
（その言葉がイヤなのではなくて言い方に問題）
でも普通に考えても言い値で買う店じゃないのに。
で、買った物を見るとバックプリントでデッカク
「STUSSY」の例のロゴが入ってるT-シャツ。
「あちゃー」って感じと私は思う。
「そんなん日本でニチイや西友のワゴンセールで
500円とかで買えるやーん」
って思うようなデザインなのね。
よく町でオバチャンやヤンキーが着てるってやつ。
（心の中で「埼玉に多いんだよなー」とつぶやいた）
「そないに毒づかんでもー」と思うJ-RAPみたいで
ああいうヤツが形式化しやすいという日本の悪しき風習を産んでいるに違いない！と
私が毒づいてみたり・・・・

昼食は、やっと買えた行商のチャンプル。
「うまいわぁ」と満面で食べていたのも束の間。
今回のは、めちゃくちゃに辛かった。
他の人は「辛いなぁー」と言いながらも笑ってる。
でも私には耐え難かった。唐辛子を丸まんま食べたみたいだった。

そして時は過ぎていき、もう夕方。夕食の時間。
今度は、バリの民族衣装が着られるシーフードレストランへ。
着いてすぐに着替えさせてもらう。
ただ布を巻きつけるだけの簡単な衣装。
私が撮影した場所ではないけど一応、こんな感じ。リンク
頭にデッカイ金色の冠をつけて気分は、すっかりバリの舞踏家。
（かなり頭が痛い）
メイクもすっごい。ホステスとか竹の子族みたいなメイク。
実際、ショウをやる人は更にノーズシャドウを入れてるんだけど。
しかし私や女性の友人を差し置いて、一緒にコスプレした男性の友人の
見事なまでのバリ人っぷりったら！
ほんまバリの王様。目鼻立ちがくっきりしているので
普通にしててもバリ人と間違われる程なんだけど
化粧をしたら似合いすぎてコワイ。
3人で舞台に立ち、舞踊の真似事をして写真を撮ったり
したんだけど王様ったらすっかりその気。
黒目をぎょろぎょろ動かしたり、首だけを動かしたりと得意げに踊っていた。
そしてその格好のままでゴハンを食べたんだけど妙な気分。
バリの王様が隣でゴハン食べてるねんもん。
思わず笑えて口からゴハンを出してしまった。
その間は、演奏と踊りを見て楽しんだ。
すっかり食べ終えて、衣装も着替えるともう帰りの時間。

ホテルに戻り、帰り支度をし、空港へ向かう。
楽しかったバリの時間もあと僅か。
帰りたくない、夏が終わったような気分になり、
とても寂しい。
（今からが夏本番なのにな）
帰るのは3人だけで新郎・新婦はまだ新婚旅行を楽しむようで
空港でお見送りをしてもらった。
ゲートをくぐり、チェックインへ向かう。
行きは全て新婦に任せていたので多少、不安ながら
皆、トランクを預ける。
トランクが流れて、さて免税店にでも行こうかとしてると
急に友人Yが「あ！」と。
その「あ！」だけで全てが飲み込めた。
「あぁあぁ、アホやなー」
そう。ヤツは、財布をトランクに入れたままベルトコンベアーに流してしまっていたのだ。
私ともう一人は買い物を楽しみ、さて搭乗だ、と
手続きをすると
また友人Yは、立ち往生してる。
どうしたのかと言うと「出国カード」をなくしたらしい。
「よう言わんわー」と横目で見ながら私は、税関？を何事もなく通った。
（とは言え私の場合、保管しようとしてたわけじゃなくて偶然、
パスポートにはさんでいた）
他にもピーピーと鳴らすは、色んなコトをして楽しませてくれたけど。

ようやく搭乗し、また不穏な時がやってきた。
行きと同じようにまたGを味合わなくてはならない。
憂いながらも飛行機は容赦なく、加速し、飛び立った。
「なーにがクララ！立つのよ」だ。
（友人は、クララ（ハイジの）が歩く瞬間が思い出されるのだそうだ）
でも実際、飛び立つと行きの時ほどは怖くなかった。
それに島の夜景を見る余裕もでき、何とも言えない寂寥感でいっぱいになり、
コワイどころではなくなったのだ。
しかし土曜日ということもあってかすごく混みあっていて、
（行きは平日でガラガラ）
窮屈で、ダルかった。余り眠れずにぼーっと機内の夜を過ごした。
やがて朝が来て、朝日が見たかったけど窓際じゃなかったので
全然、景色が観れず残念。

朝、7：30頃、着陸。
やっと日本に帰ってきた。飛行機を出ると「うげええ」
ビックリするぐらいに寒い。
気候がバリと違うせいかと思ったけどどうやら本当に寒かったらしい。
しかも雨だし、何だか一気に現実に戻された気分。
そして空港を出て、最後の関門をくぐるとガッシャーンと音がした。
また友人Yだ。
お土産に持って帰ったホテルのシャンプーなどの小瓶が床に砕け散っていた。
ったくもう！
それだけでは終わらなかった。帰りのバスの切符を買おうと財布を出すと
「金がない！」と。
どうやらお金を落としたか盗られたかのよう。（1万円）
最後の最後でオチていくY。
先日、皆で喋っていたんだけど「ドリフに例えたら
＠クンはイカリヤで＠さんは荒井注で」
と話してて（私はシムケンらしい）
「Yは、高木ブーやな。何と言ってもいつも何もできないでいて
ただ空気のようにいるだけで結局、ツイてない役回りで人を笑わせる道化っぽいとこが」
という話題をしたばっかなのに。
「オレは、高木ブーだよぉぉぉ」と歌う彼の顔は、
何故か嬉しそうだったのが不気味だった。
そうして京都まで帰ってきた。